「繋ぐ関給」をスローガンに、組合各事業の強化・拡大を推進
理事長 平井昌一
この度、第8代関東給食会理事長に就任致しました日栄物産の平井です。皆様方におかれましては、前中島理事長同様にご協力いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
関東給食会は1964年に任意団体として発足し、今期は第56期となります。業務用食品業界全般に言える事でしょうが、ここ数年、世代交代が見受けられます。第何世代という言い方をさせていただくならば、私の代は第三世代という事になると思います。第一世代の諸先輩方の熱き思いや組合の歴史を、第二世代の方々はともに多くの時間を共有した事と思いますが、第三世代は第一世代の方々との時間の共有が少ないのが実情です。そういった意味において、組合の歴史や思いを絶やすことなく次に繋げていく事が最初に私に課せられた役割だと思っております。
関東給食会は1都8県に組合員がおり、対象都県の小中学校の生徒数は約350万人となります。少子化とは言え大変大きなマーケットであり、我々組合員もこの大きなマーケットを有している事を再認識する必要があると考えます。言い換えるならば、350万人のマーケットへの提案が出来る環境が関東給食会には既に備わっております。我々としてもこのマーケットに対し、食育や地産地消、SDGsを絡めた情報を含め、既存の取引先メーカーや新規のメーカーを開拓し、新たな食材を提案し、メーカーと組合員、学校設置者の繋がりの強化することを二つめの役割として掲げさせていただきます。
今後のワクチン接種に期待するところでありますが、依然として新型コロナウイルスは収束の兆しが見えません。我々組合員は学校給食に深く係わっており、昨年3月から5月迄の学校臨時休業は、学校給食の食材納入がほぼゼロとなる過去経験した事のない事態でありました。このような環境下、臨時休業期間中における学校給食休止への対応として文部科学省より、「学校臨時休業対策費補助金」が創設されました。これにより、学校給食売上減の穴埋めが出来ると期待したのですが、いざ学校設置者に相談すると、文部科学省と学校設置者との解釈には大きな隔たりがあり、残念ながら「学校臨時休業対策費補助金」は予算の半分も消化されることなく、期待とは大きくかけ離れた結果となりました。
国が示したのだからスムーズに進むと思ったのですが、学校設置者にはそれぞれの事情があり、川上から川下に上手に伝達されるのは難しい事なのだと勉強した次第であります。また本年2月には水産庁の水産品緊急対策事業として、コロナの影響により滞留している各漁協の魚を関東圏の小中学校給食に提案致しました。普段は学校給食において使用が難しい高級魚の献立に、食べた子供達からも数多くのお礼の言葉をいただきました。この様な事を踏まえ、官公庁と組合員、学校設置者の間に入りその伝達を出来るのは、民間企業では難しく、協同組合だからこそ出来る事なのだと思います。官公庁、関係団体と組合員、学校設置者を繋ぐために組合機能を有効に活用する事を三つめの役割として掲げます。
- 関東給食会の思い、歴史を次世代に繋ぐ
- メーカーと組合員、学校設置者を繋ぐ
- 官公庁、関係団体と組合員、学校設置者を繋ぐ
以上を踏まえ基本方針としては
- 共同購入事業の強化・拡大
- 関給ブランド価値向上に向けた社会貢献活動への取組強化と発信
- 組合員に対する教育事業の拡充と情報提供
- 官公庁、関係団体との連携事業の推進
また、組織においては新たに「新ビジョン策定部会」を新設いたしました。部会長は加藤副理事長に就任いただきます。しっかりと時間をかけ、今後の関東給食会の方向性をまとめていただきたいと考えております。
事業計画としては年間斡旋予算を55億円とし、前年度の予算を再チャレンジいたします。
一企業では出来ないが、協同組合だから出来る事は何か。役員及び組合員、関係各所と協議しながら進めてまいります。関東給食会と繋がった全ての人が、関東給食会と係わって良かったと思っていただけるよう取り組んでいく事を皆様にお約束し、私の挨拶とさせていただきます。
今後ともご指導、ご鞭撻いただきます様、よろしくお願い申し上げます。